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MRセンサーについて

MRセンサーの用途


図1
磁気紙幣パターンの読み取り

MRセンサーの最も得意とする用途は、磁気印刷パターンの読み取りです。
磁気印刷とは、磁性粉末を配合したインクで印刷したもので、磁気印刷されている身近な物には、世界各国の紙幣があります。
でも、磁気印刷に含まれている磁性体はとても少ないので、千円札が磁石に吸い付くことはありませんから、普通はわかりません。
さて、MRセンサーは磁気印刷にどのように反応し、検出するのでしょうか。上記に示す文字は、情報処理用に作られた文字の例です。
この文字は、JIS X9002に規定されたものです。(E13B型)
JIS X9002は「磁気インキ文字読取用字体及び印字仕様」という規格です。もちろん、この規格で 磁気印刷されたE13B型文字をMRセンサーの検知面に通すと、MRセンサーの出力端子には、図2の写真のような信号が現れます。


図2

図3
磁気の変化はとても少ないのですが、MRセンサーははっきりと検出しています。
使用した回路図を図3に示します。でも、本当に磁気印刷のパターンを読み取っているかわかりにくいので、わかりやすい例をお見せします。

 

紙幣の磁気パターン


図4

今度は、紙幣をMRセンサーで見てみます。使用したのは、米国の1$紙幣です。
すべての磁気パターンをお見せできないので、実物の写真(左)と磁気パターン(右)を対角線でつないであります。印刷されている模様と同じように信号が検出されているのがわかります。
自動販売機などの紙幣を受け付ける機械では、MRセンサーを使って、この信号から紙幣の真偽を判定しています。

磁気エンコーダ

次のMRセンサーの用途は、回転や位置を検出するエンコーダーです。
これは、ある間隔でMR素子を4つ配置し、ブリッジ接続したものを使います。 回転している歯車に、このMRセンサーを近づけます。
図5でイメージしてください。


図5
そうすると、2つの出力端子から次の写真のような信号が得られます。(図6)

図6
ある位相のズレをもった2つの信号Va,Vbを見ることができます。
この信号は正弦波で、1つの周期は歯車の歯1つに対応しています。
すなわち、得られたピークの数を歯数で割ると、回転数が得られます。
また、Va,Vb間の位相のズレは、回転方向を示しています。
2つの信号の位相を調べれば、歯車が右回りか左回りかがわかります。
このエンコーダは、精密にモーターの回転を制御したい時に有用です。
モーター軸の回転速度と回転位置を知らなければ、精密な制御はできません。
そのため、精密な工作機械の主軸用サーボモーターには、応答速度が速く、油などの汚れにも強い、MRセンサーが採用されています。

 

ポテンショメーター

通常のポテンショメーターは、機械的接触接点部を持つために、摩耗や塵埃による抵抗値の不連続な変化の可能性があります。
MR素子を用いたポテンショメーターは、磁界変化によって抵抗値を可変にするので、接点がありません。
本質的に連続変化を必要とする調整用可変抵抗として有用です。

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